お見合い求婚~次期社長の抑えきれない独占愛~
私は浴室に入り、熱めのシャワーを頭から浴びて、全身を温めた。

体も、頭の中もさっぱりして、寝ぼけていた四肢にやっと血が巡り出す。

ふと鏡に自分の体を映せば、そこら中に刻まれているキスマーク。

彼に独占された証。ちょっぴりうれしくて、指先で撫でては夕べのことを思い起こす。

ああ……首のところまで。ブラウスから出ちゃう。

髪で隠すことの出来る位置だったのが幸いだ。それを狙ってつけたのかもしれない。

シャワーから上がると、脱衣所に女性ものの白いワンピースと下着が一セット置かれていた。

この服、どうしたんだろう、なんて考えながらも袖を通す。

肩からタオルをかけて、まだ濡れた髪を拭きながらリビングへ向かうと、辺りにはコーヒーの香りが漂っていた。

キッチンから私の姿を見た彼は「よかった、似合ってる」そう言って湯気の立つマグをふたつ持ってくる。

「この服……」

「澪が寝ている間にコンシェルジュに持ってきてもらった」

「いつの間に……」

彼は右手のマグをひと口飲みながら、部屋の中央にあるガラステーブルに置く。
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