ある日、学校に監禁されました。
崩壊
日常が崩れ落ちる音がする。


泣き声に悲鳴に怒号。


教室内に血が流れ、浩二の死体が転がっている。


「みんな大丈夫だから落ち着け!」


教室に入って来た担任教師の声でハッと我に返った。


臼山尚文(ウスヤマ ヒサフミ)先生、国語の教師だ。


臼山先生の顔は青ざめていてとても大丈夫そうには見えない。


でも、先生が来てくれたおかげで、教室内はいくぶん落ち着きを取り戻したように見えた。


「先生! これどういうことですか!?」


女子生徒の1人が浩二の遺体を目の前にして叫ぶ。


「わからん。このクラスだけじゃないみたいだ」


その言葉にあたしは目を見開いて臼山先生を見つめた。


「このクラスだけじゃないって、どういうことですか?」


気が付くと、そう質問していた。


自分の声が、自分のものじゃないくらいに震えている。
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