ある日、学校に監禁されました。
臼山先生は自分の上着を浩二の遺体にそっとかけた。


そして「同じ被害が他のクラスでも起きている」と、言ったのだ。


他のクラスでも……?


そしてようやく気が付いた。


廊下を行きかう生徒たちはみんな早足で、泣いたり叫んだりしていることに。


自分のクラスに気を取られて気が付かなかったみたいだ。


「今先生たちが何人かで外の様子を見に行っているから、お前らは絶対に教室から出ない事」


臼山先生はそう言いながら、雑巾を取り出して床の血を拭きとりはじめた。


「先生はここでこんなことしてていいんですか!?」


敦美の質問に「どうなっているかわからない状況で、焦っていたら余計に判断が鈍るだろ」と、答えた。


一見冷静そうに見えるけれど、臼山先生の顔は青白い。


雑巾を使う手だって、小刻みに震えている。


生徒の前だから必死に冷静になろうとしているのがわかった。
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