心拍数上昇中!!
各選手の名前を言い始めるアナウンサー、暑さと緊張のせいで汗が出る。

徒競走とリレーは、外のグラウンドでやるらしく私は、今店の名前と番号が書かれたゼッケンを着てコースに立ってる。
自分の胸あたりを軽くトントンと叩き、大きく息を吐いた。

そして、前を見て構える

「位置についてよーーーーい!」

パーンっと乾いた音がなったのと同時に私は、走り出した。

ただひたすらゴールだけを目指して


風をきるような音が聞こえる


あと少し!!

力一杯地面を蹴りあげ私は……




テープを切った



「1コーナーのSORA 木崎さんがゴール」

アナウンサーがそう言うと二階のベンチで見てたみんなが、歓声をあげた。
タイムがめちゃめちゃ気になるけども、今は、まず呼吸を落ち着かせないと…

ドクドクと激しくなる心臓の音が聞こえる

苦しい

だけど、それよりも


ものすごく興奮している…


こんなに走ったのが久しぶりで

もっと走りたい!と何度も思えるようなこの感覚

一位になったことも含めて


口元を押さえて隠さないといけないほど私は、ニヤケが止まらなかった。


そんな私が中へ戻った後、近くのベンチで見てた

「………木崎?」と呟いた男がいたのだった。







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