運命の恋~もしもあの時・・~
13-2
「そろそろ出ようか?このまま砂浜に下りられるよ!行ってみない?」

砂浜を歩くなんて何年ぶりだろう?
久しぶりに自分がはしゃいでるのがわかる。

「はい。砂浜に下りたら気持ち良さそう。」

二人で立ち上がるとまたさらっと手を繋ぎ歩き出す。
そのままお店の外に出るから思わず立ち止まる。

「えっ?お金は?」

「フフッ心配しなくても払ってあるから大丈夫だよ。」

えっ?いつ?
私がお手洗いに行ったときかな?
いやいや、テレビや本の中だけの話だと思ってた。

「ハハハッ、香織ちゃん思ってることが顔に出てるよ。少しはかっこつけられたかな?」

おどけて笑ってみせるから私も笑っちゃう。

「フフッ稗田さんはいつでもかっこいいですよ!フフフッ」

手を繋いだまま砂浜へ下りる。

「歩きにくいでしょ。ちゃんと捕まっててね。」

そう言って手を離し腕を差し出される。
今日だけだからいいよね!?
自分に言い訳をし、稗田さんの腕に自分の腕を通す。
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