花嫁様の離婚大戦争
プロローグ
彼が彼女と出会ったのは、3年前の冬だった。
彼女の王国、サテリア王国の城で開催された舞踏会でのことだった。
敵対している国の舞踏会に行くなんて嫌気がしていたが彼女を見て、そんなことは一瞬で忘れてしまった。
遠目で見ても綺麗な銀色の髪に、澄んだ目、顔がうつってしまいそうなぐらい透明な肌、何をとっても驚くぐらい整った容姿をしていた。
人の目を引くぐらい美しい彼女だったが、そんな彼女は片っ端からありえない量のスイーツを食べまくっていた。
彼女の横に立ち彼女を見つめていると、
「ん?食べたいの?食べたら?」
と、口にマフィンを突っ込んできた。
衝撃的すぎて、今でも鮮明に思い出せるくらいには。
それが彼女との出会い。
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