Love EaterⅡ

何故を突き詰めたところで現状得られる確かな答えはないのだろう。

そう結論づいてしまえば無駄に悩むのを手放すのも必然。

それにだ、

「ソルトっ!?」

「っ〜〜脱力。……つーか…疲労度マックス」

いつものノリで漫才を続けられる程の余力は今のソルトにはなかったのだ。

満月効果プラスの魔女の瘴気負け。

そこに六花の匂いまで加わっている現状には限界だとその場にへばりこむ程に。

それには六花も慌てて身を寄せるのだが、今のソルトからすれば六花の匂い程自分を害するものはない。

あ、

これあかん。

これ普通に理性飛ぶやつ。

甘い甘い甘い……美味そう。

食らいつきた…

「甘い…」

「……へっ?」

ポツリと響いたのはソルトの声ではない。

それでもまさにソルトが苛まれていた感覚と同調した吐露。

だからこそ驚愕に顔を上げれば双眸に映りこんだのはどこか恍惚とした表情の六花の姿。

まるで魅入られているような妖艶さかと思えば、甘いお菓子を見つめる子供の無垢さもチラついて。

さっきのソルトの感覚の如く。

美味しそう。だと言わんばかりの微睡んだ双眸にソルトを映しこんでいるのだ。

恍惚とした紫の双眸に。

でも、なんで?

今は別に瘴気の塊は食ってないのに…。
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