貧乏姫でもいいですか?(+おまけ)
中には両親からの手紙が入っている。
昨日のうちに宮中から合格の知らせがいっていたらしい。

手紙には合格おめでとうとの言葉と共に、花菜がいつでも邸に帰れるように牛車を用意しておくから、それまで頑張ってくださいという趣旨のことが書いてあった。

荷物の中身はといえば、何枚かの衣。
これは母からの物。
父からは香の類。

嗣爺と小鞠からという木製の菓子箱もあった。
菓子箱の蓋を開けると香ばしいとてもいい香りがして、そこには一口サイズの揚げ餅煎餅がぎっしり詰まっている。
揚げ餅は花菜が時々作っていた物で、嗣爺と小鞠で再現したのだろう。

最後にもうひと包みが入っていて、これは小鞠からとある。

包みを開けてみると、そこにはなんとも素敵なほんのりとした橙色の唐衣に、裳と、金泥(きんでい)という金の絵の具を作るためのひと揃え。

裳を手に取ってすぐに気づいた。裳には絵柄がほとんど入っていない。
この金泥で裳を装飾すればいいということか。

そして、『傀』と一文字書かれた紙。
< 98 / 331 >

この作品をシェア

pagetop