君は僕のもの 【続】
…愛梨Side
『あたしが行ってくる』
翔太くんを追いかけようとした樹の腕を無意識に掴んでそう口走っていた。
どうしてそんなことを思ったのか…
それはよく分からないんだけど。
“本当は樹のことが好きだったんだろ”
そう言った翔太くんの表情は、少し悲しそうで…怒ってるとかそんなんじゃなかった気がする。
普段人前でも明るくて楽天家。
そんな翔太くんだからこそ、本当は根が傷つきやすくてナイーブな所がある。
それをあたしは知ってる。
樹は言うまでも無く大事で大切。
けどあたしにとって翔太くんは同じように大事な存在だから。
あたしが困ってるときも、悩んで泣いて辛かった時も……
『愛ちゃん』って笑って。
あたしを励ましてくれて笑わせてくれてたのは翔太くん。
だから…
保健室、開き教室。
色んな所を探したけどどこにも居ないよぉ…!
もしかして帰っちゃった、とか?
そう思って急いで下駄箱に向かってみたけど、ちゃんと靴が入ってる…みたいで一安心。
じゃぁ、どこに居るのぉ……っ!!
うぅっと唸りながら困り果てる。
……そんな時ふと思い出す。
「屋上…」
口に出してから思い切り、考えるよりも先に廊下を走って階段を駆け上がった。
『あたしが行ってくる』
翔太くんを追いかけようとした樹の腕を無意識に掴んでそう口走っていた。
どうしてそんなことを思ったのか…
それはよく分からないんだけど。
“本当は樹のことが好きだったんだろ”
そう言った翔太くんの表情は、少し悲しそうで…怒ってるとかそんなんじゃなかった気がする。
普段人前でも明るくて楽天家。
そんな翔太くんだからこそ、本当は根が傷つきやすくてナイーブな所がある。
それをあたしは知ってる。
樹は言うまでも無く大事で大切。
けどあたしにとって翔太くんは同じように大事な存在だから。
あたしが困ってるときも、悩んで泣いて辛かった時も……
『愛ちゃん』って笑って。
あたしを励ましてくれて笑わせてくれてたのは翔太くん。
だから…
保健室、開き教室。
色んな所を探したけどどこにも居ないよぉ…!
もしかして帰っちゃった、とか?
そう思って急いで下駄箱に向かってみたけど、ちゃんと靴が入ってる…みたいで一安心。
じゃぁ、どこに居るのぉ……っ!!
うぅっと唸りながら困り果てる。
……そんな時ふと思い出す。
「屋上…」
口に出してから思い切り、考えるよりも先に廊下を走って階段を駆け上がった。