君は僕のもの 【続】




隅の方にある少しの段差の所に翔太くんは座ると、隣をポンポンと叩いた。


「おいで、愛ちゃん」

いつもの翔太くんに比べて大人びた声と表情にドキリとする。


「…あ、うん」

少し緊張しながら強張る身体を動かして隣に座る。

もちろん一定の距離を保って。



……。


大体何から話せばいいのか分かんないよぉ。


この沈黙をどうにかしなきゃ…!!

だけど翔太くん普通に空見上げて何かニヤニヤ笑ってるし!?!?


さっきまでのアレは?



アレは何だったのーーー!?!?



もしかして……

案外そうでもなかった、とか?


「…聞こえてるよ~~」

「え゛っ!」

身体のどこから出て来たか分かんないような声。


そんな驚いたあたしを見て翔太くんはケラケラ笑った。



「案外そうでもなかった…って何のことすかぁ??」

ニヤリ。


分かってて聞いてるな…この人は。


「いや…ていうか、大丈夫…?」

小さながらも声を絞り出して聞く。


「俺の心配してくれてんのー?
やっぱ健気だよね~、愛ちゃんってさ」

「ちょっ!!…本当に心配してるんだからねっ」


やっぱりちょっと扱いにくい……




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