君は僕のもの 【続】
やっぱり今日は朝から頭が追い付いていかないことばかりだよ……
何だか大人な、世界のような。
……朝から本当に。
朝から、
朝から…アサカラ?
「樹!授業!…今、何時なの?行かなきゃ戻らなきゃ出なきゃっ!!」
あたしの腕を掴む樹の腕を思いきり強く掴む。
ただせさえ気まぐれな樹のお陰で。
あたしは結構、授業をサボらされてしまってる…
「…何で?」
何で?
どうしてこの人は平然とこんな台詞を言うのだろうか。
「何で…?何でと、言われても……」
「進級は余裕だよ。俺、馬鹿じゃないから」
……うぅ。
「あたしが馬鹿だもん…」
シュンとするあたしを見てクスクス。
「だよね。」
当然のことを言うかのように笑う。
何だか今日の樹はよく笑ってる気がするんだけどなぁ…
って!
それは違うよぉ!
「だからとにかく戻ろ「嫌だ」」
出た…樹の嫌だ嫌だ攻撃。
「けどそれじゃぁ…あたしが「お前達なにをやってるんだ!?」」
ホラァ……っ!!
一気に顔が青ざめるあたしの顔とは裏腹に樹は意地悪い笑みを浮かべ出す。