わたし竜王の番(つがい)です ~気が付けば竜の国~
それを知った私はとにかく焦った。
まずい、まずい。
私の何気ないひと言で大工事が始まってしまった。
しかも、未使用の土地ならともかく使用中の土地である。
宮殿で働く竜族の方々、いやこの国の方々にこんなわがままが許されるはずがない。
『空を眺められる中庭が欲しいの。竜王様、お、ね、が、い』的な感じで竜王陛下にねだる竜王の番と皆に受け止められてしまったらぞっとする。ーーーー私ってどんな悪女なんだ。
それはもう、必死で工事の中止をお願いした。
クリフ様は笑って「気にしないで」と言うから、ヘインズさん、マルドネス様、リチャード長官、ダニングさん、ラウルさん・・・・とありとあらゆる人にやめてもらえるように説得して欲しいとお願いに回ったのだけれど、誰一人としてまともに私の話を聞いてくれなかった。
後で知ったことだけど、中庭の訓練場は老朽化と騒音の問題が出ていていずれ移転する予定だったのだそうで、この騒ぎでそれが早まり急遽宮殿の外に新たな訓練場を作ることが決定したということだった。
「楓は中庭以外で外を歩けないのだからこれはわがままじゃないよ」
どーんと落ち込んだ私にクリフ様が優しく声をかけてくれるけれど、それでも、私のわがままで中庭を庭園にする大工事が始まったことに変わりはない。
「楓は飛ぶことができない。危険だから自分の足で宮殿から一歩たりとも出てはいけないと私に言われ、楓もそれを守っている。
でも、だからこそ楓は宮殿の中庭以外で外に出られない。大陸で暮らせばいいのだろうがそれでは私と離れてしまう。それは私が我慢できないのだ。だからこれは楓のわがままじゃない。私のわがままだ」
中庭なら安全と言われていたのは確かだけど。
でもーーーこんな大きな工事になるとは。
「雇用を生み出すのも王族の大事な責務だよ」
そう言われてやっと頷くことができた私だった。
まずい、まずい。
私の何気ないひと言で大工事が始まってしまった。
しかも、未使用の土地ならともかく使用中の土地である。
宮殿で働く竜族の方々、いやこの国の方々にこんなわがままが許されるはずがない。
『空を眺められる中庭が欲しいの。竜王様、お、ね、が、い』的な感じで竜王陛下にねだる竜王の番と皆に受け止められてしまったらぞっとする。ーーーー私ってどんな悪女なんだ。
それはもう、必死で工事の中止をお願いした。
クリフ様は笑って「気にしないで」と言うから、ヘインズさん、マルドネス様、リチャード長官、ダニングさん、ラウルさん・・・・とありとあらゆる人にやめてもらえるように説得して欲しいとお願いに回ったのだけれど、誰一人としてまともに私の話を聞いてくれなかった。
後で知ったことだけど、中庭の訓練場は老朽化と騒音の問題が出ていていずれ移転する予定だったのだそうで、この騒ぎでそれが早まり急遽宮殿の外に新たな訓練場を作ることが決定したということだった。
「楓は中庭以外で外を歩けないのだからこれはわがままじゃないよ」
どーんと落ち込んだ私にクリフ様が優しく声をかけてくれるけれど、それでも、私のわがままで中庭を庭園にする大工事が始まったことに変わりはない。
「楓は飛ぶことができない。危険だから自分の足で宮殿から一歩たりとも出てはいけないと私に言われ、楓もそれを守っている。
でも、だからこそ楓は宮殿の中庭以外で外に出られない。大陸で暮らせばいいのだろうがそれでは私と離れてしまう。それは私が我慢できないのだ。だからこれは楓のわがままじゃない。私のわがままだ」
中庭なら安全と言われていたのは確かだけど。
でもーーーこんな大きな工事になるとは。
「雇用を生み出すのも王族の大事な責務だよ」
そう言われてやっと頷くことができた私だった。