。。折れた羽根、虹の架け橋。。②
スっ、とあげちゃんの目の前に、立つレイくんは、最高にかっこよかった。


大きな手が、あげちゃんの髪を掬った。


「ーーうん、可愛いっ。

何回変わっても、分かるし。
これがほんとの色だよね。 」


え!!
気づいてたの?

レイ くん何者!?



「いつものは、ウィッグ。
たまに、見えてたよほんとの色」








レイくんはーーー


本物の恋に出逢ったーーー。






「ーーーあたしの色、見つけてくれてありがとう」


涙ぐむ、弱さが少しあるあげちゃんは、やっぱり女の子で。


そのオーロラの髪に、キスをするレイくんは、ちゃんと、男の人で。

羨ましく2人を眺めていた。









「あーげはっ!」




突然、影が落ちてきてーーー目の前に白がいた。





白ーーーー。



「可愛いね、1番可愛いっ」




囁くように、あたしにしか聞こえない囁く様な声に、掠めた吐息。


敏感な耳を刺激した。



ビクッ!!
縮こまるあたしの身体。


白がクスリ、と笑った。



あたし達はまだ、始まったばかり。


これから、互いを知ってどんどん好きになるであろう。



きっとーーーこれからも好き。

あたしは、笑顔を白に向けた。




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