極上御曹司は契約妻が愛おしくてたまらない
陽奈子は激しく目をまたたかせ、手をわななかせた。
初対面の人にそこまでひどい言葉を投げつけられた経験はない。容姿がいいから、うっかり紳士だと油断していた。
「お人好しを純粋な人と捉えた場合でも、素朴な人という好評価な言葉のいっぽうで単純や世間知らずという言葉で表現されていると思ったほうがいい」
男は最後に嫌味なほどにっこりと笑った。
利用されて騙される、アホでバカなうえ、単純で世間知らずでおめでたい。侮蔑のオンパレードと思われる言葉がずらりと並んだ。
(なんて人なの……。イケメンだと思ったら中身は最悪だわ。ドキドキした時間を返してほしいくらい)
そうは思っても、ここで闇雲に言い返しては男と同じになってしまう。
陽奈子は唇をぐっと引き結んでなんとかこらえた。
「じゃ、俺はこれで。優しいのもほどほどにしておいたほうがいいぞ」
「余計なお世話ですっ」