極上御曹司は契約妻が愛おしくてたまらない
親戚なのか知り合いなのかわからないが、明日はある人物の命日らしい。
「じゃ、一緒に行きましょう」
「俺ひとりで大丈夫。ツキシマ海運の社長として、しっかり手を合わせてくるから」
「なんだか頼もしいわね。結婚したから余計にかしら」
阿佐美がふふふと意味深に笑う。
「俺は昔から頼もしいんだ」
照れくさいのか、貴行は不満そうに眉をひそめた。
そんな表情がかわいく思えて、隣で陽奈子がクスッと笑う。
「……なんだよ」
「あ、いえ、なんでもないです」
口もとを引きしめて首を横に振る陽奈子を、貴行はコツンと軽く小突いた。
「あらあら、仲がよくてなによりだわ。あ、そうだ。今夜はここで夕食を食べていったらどう? ね、陽奈子さん、いいでしょう?」