極上御曹司は契約妻が愛おしくてたまらない
「その必要はありません。陽奈子は私の妻ですから」
毅然とした態度だった。
「これは驚いたな。すでに手遅れだったか。ご愁傷様」
「そのお言葉、そのままそっくりあなたに返しますよ。システムティービズの専務取締役さん」
貴行の言葉に、岡崎が目を見開く。まさか会社名が出てくるとは予想外だっただろう。
「ほぉ、私のことを知っているとは、なかなかだな。いや、私がそれほど有名ということか」
「ええ、そうですね。部下にセクハラを働き、己の保身のために退職に追い込んだ卑劣な男だと」
「なに?」
岡崎の顔が険しく歪む。左右の眉は交互に上がり、ギラギラとした目は血走っていた。
「ここでお会いできてよかったです。弊社に御足労いただく手間が省けましたから」
「なんの話だ」
「私はこういう者です」