極上御曹司は契約妻が愛おしくてたまらない

「いえ、その……ですから、いろいろです。別荘に助けにきてくれたこととか」
「当然だろ。俺は、陽奈子のためならなんだってするよ」


あのとき、早紀に向かって言ってくれた言葉も、陽奈子にとっては大切なものだ。


『愛がない? それはずいぶんと間違った見解だな。俺は陽奈子を愛してるよ』


愛してるという最上級の言葉は、後にも先にもそのときだけ。でも、朦朧としていく意識の中でそこだけはやけにクリアに記憶されている。


「私、貴行さんを誰よりも……ううん、貴行さんだけを愛してます」


なににも代えがたい人。それが貴行だ。
衝撃的な出会いから五ヶ月。貴行が、こんなにも大切に思える人になろうとは。


「陽奈子……」


貴行が陽奈子の身体を反転させる。
すぐそばに貴行の顔があり、熱い視線が絡み合った。

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