極上御曹司は契約妻が愛おしくてたまらない
声まで裏返っている。
「お相手って?」
対照的に陽奈子がのんびりと返すと、ふたりの声がはもった。
「陽奈子の結婚相手」
「えっ!?」
今度ばかりは陽奈子まで素っ頓狂な声になる。
ツキシマ海運の御曹司がここへやって来たというのか。
萌々に至っては声すら出ない様子だ。
「今日、陽奈子とうちで話し合いをするって先方にお伝えしていたのよ」
「ともかくお通しするぞ」
そう言い置き、ふたりは再び玄関へ向かった。
まさか今日の今日で相手に会うことになるとは思いもしなかった。
後日改めて顔合わせの場をセッティングするのだとばかり。
気持ちの整理はまだ十分ではないけれど、とにかく会わないわけにはいかない。