私の手紙が届くトキ
Paragraph :2

「ゆーん!!おはよう〜!!」
「そーう!!おはよう〜!!」

横山 爽 (よこやま そう) 私の親友の1人。
そうちゃんはメンズだけどゲイ混じりで。
「ぼくゲイじゃないもん!!」が口癖。
私をゆんって呼ぶのはそうちゃんだけ。

「ゆずー!!今日も頭ボサボサグンモ!」

清水 美香 (しみず みか) もう1人の親友。通称しーちゃん。

「しーちゃんおはよう〜!!今日も安定の45(フォーティーファイブ)」

この2人が私の唯一の親友で幼稚園からの幼馴染だ。
私たちが暮らす九州にあるこの小さな街は田舎で市内に県立高校は2つしかない。だから比較的ほとんど知ってる人ばかりだけど。
6歳のとき。年長さんのとき私はこの街に越してきた。その時に1番に声をかけてくれたのがそうちゃんとしーちゃんだった。人一倍泣き虫な私のいつも傍にいて背中をさすってくれていた。中学の頃は反抗心がみんなより強くて毎日荒れた生活を送っていて。その度にそうちゃんとしーちゃんにはたくさん迷惑をかけていた。そんな時に私に1本の電話。

「ゆずちゃん...パパがね...、」

それから私は変わったんだと思う。お酒もタバコも全部やめてどこにでもいるふつうの高校生になった。その時につるんでた友達とは未だに連絡を取っているけどあの頃のように派手にすることはなくなった。
しーちゃんには3つ上の彼氏がいてついこの前2年記念を迎えた。そうちゃんは中学のときクラスの女の子に告白されて付き合ったものの、
"好きになれない"
といってその子に別れを告げた。
私が半年前まで付き合っていた彼は市内にある私立の高校に通っていた。小学校も中学校も違っていて最初は顔さえ知らなかった。そんな彼との出会いはとても運命的だった。私が高校に入ってすぐのとき携帯をどこかで無くしてしまって、そうちゃんやしーちゃんにSNSで拡散までしてもらって探しているとき。ある角にある公園で私の携帯をもって明らかに暗証番号を解こうとしている茶髪の男子とその仲間を見つけた。
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