彼女を10日でオトします
「はあ、早くここから出――って、閉じこめられてるんだったわ!!」

 あ。キョンが焦ってるぅ。何か新鮮。

「えー。もうちょっとのんびりしようよお」

「ち、近づくな!! 変態!!
のんびりって言ったって、出られないじゃないのよ」

 俺が一歩足を前に出すごとに、両手を前に突き出したキョンは一歩下がる。
 おもしれえ。

「出られるよ、簡単に」

「簡単にって……、扉の外に南京錠がかかってるのよ!?」

「知ってるよ。でも、そんなの関係ないね」

 俺は、ぽっけから、携帯電話を出した。
 二つ折りのそれをあけて、着暦、着暦、えーと……

「な、何する気?」

「ヒデに電話。鍵あけてもらうの」

 あった、あった。
 通話ボタンを押そうとした途端。

「だめえ!!」

 キョンに携帯電話を取り上げられた。

「どしてよ? 
ああ、まだ俺とふたりっきりを満喫したいのね?
いいぜえ、んじゃ、遠慮なく」

 愛しのキョンちゃんに覆いかぶさって、顔を近づけた。が、キョンの包帯の巻かれていない方の手のひらに額を押し返された。ちぇ。

「いい加減にしなさい。
違うわよ。たすくさんと二人でこんなところにいるってことが知れたら私……生きていけない!!」

 キョンちゃん、ものすごい力説してるけど、それってさあ、俺、悲しすぎない? 

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