ふりむいて、好きって言って。(仮/旧:三神くんは恋をする)
「志谷先生」


「……どうした」


志谷先生は作っていたテストから顔を上げる。


ちらりと見えたけれど、多分明日のテストだ。


私はあまり下を向かないようにしながら口を開いた。


「あの、三神くんは呼び戻さなくていいんでしょうか」


「あー」


カチカチと、志谷先生のボールペンが鳴る。


三神くんは不良だ。


テストはいつも赤点だし、学校もよくサボる。


篠宮くんとはよく喋るけれど、誰かとつるむというよりはひとりでいることの方が多い。


掃除の時みたいに噂をされて、腫れ物みたくなってしまっているのも事実だ。


もしこのまま、当日も遠足に来なかったら。


来たくても、居場所がなかったら。


「ホームルームだし、俺はサボっても構わない」


「え?」


予想外の言葉に、私は目を見開く。
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