オトナだから愛せない
「胡桃、真っ赤」
「え、ちょっと皐月くん、撮るなら撮るって言ってよ!」
皐月くんにドキドキして真っ赤になった自分が写真として残るなんて恥ずかし過ぎる。
「いいだろ。俺との写真欲しかったんだろ?」
「そ、そうだけど、」
「だから、プリクラは勘弁しろ」
「分かったじゃあ、プリクラは諦める!でもこの写真は嫌!撮り直そう!」
「んー、却下」
「え!なんで?」
「教えない」
「えー、なんで、とりあえずそれ消して」
「だから却下だって」
「もう、なんでよ!」
「(そんなの、)」
「ねぇ、皐月くん!」
「(俺にドキドキして真っ赤になってるお前が、)」
