文の幸福
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・文side


今日はバイト。

ホテルでのパーティーのウエイトレス。

ただ、ドレスコードが厳しいらしく、従業員の髪型まで指定があった。

後ろで一つに結び前髪はオールバックか七三。

ホテルの制服は白シャツに、黒いピチピチのタイトスカート、膝下までの長さなもんだから、動きにくい。

黒いパンプスを履いて黒縁の伊達メガネをかけて鏡をみると、厳しそうな女教師。

普段あまり鏡をみないから、マジマジと自分の姿を鏡でみて、大人になったんだなーと思う。

よし!と気合を入れて、厨房から飲み物をトレイに乗せて、会場をほっつき歩く。

飲み物がなくなれば、また厨房に戻ると言う単純な仕事。

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