無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる
「あっ!みーちゃーん~!」
長谷部くんはそんな謎の言葉を吐くと、目をキラキラと輝かせる。
みーちゃん....?
そういえば、私も昔みーちゃんって呼ばれてたなあ。
「....、え」
あれ、長谷部くん、私の方に歩いてきてる?
そ、そんなわけない、よね....。
「昨日ぶりだあ、みーちゃんっ」
願いも虚しく、長谷部くんは私の目の前で足を止めると、眩しいほどの満面の笑みを浮かべた。
....か、かわいい。
ほんとうに男の子ですか?って問いかけたくなるくらい、愛くるしさで溢れた笑顔。
「み、みーちゃんって、私、ですか....?」
「うん....!未桜だから、みーちゃん」
よろしく~~!、なんてぎゅうっと左手を握られる。
あまりにも無邪気な雰囲気に、握り返してしまったけど。
え、え....?
なんて答えて言いかわからなくて、あわあわしていると。