無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる
な、なんか変な感じだ....!
....でも、名前で呼ぶことを許してくれたってことは、ほんの、ほんのすこしは、心を開いてくれたんだろうか。
自意識過剰かもしれないけど.....ね。
なんだか嬉しくなって、頬が緩んだ。
「なにニヤニヤしてんだよ。....あほ未桜」
「っ、りつく....!?」
突然、律くんに肩を引き寄せられたかと思うと、後ろから抱きしめられるような形で、腕をまわされる。
って、な、なんか今日、抱きしめられる回数、多くないですか.....?
そんなことを考えながらも、反抗した後が怖いので、おとなしく身を縮こませる私。
「....冬哉と仲良くなったの?」
「え?う、うーん。どうだろう....少しは仲良くなれた、かな....?」
たぶん私のこと、そこら辺の石ころとしか思ってないけどね....と、心のなかで付け足した。