晴れ所により雷雨、所により告白【続編完結】
 それから3年後、俺は、椎名や穂積家族に引っ張り出されて、遊園地に来ていた。
体のいい子守り要因なのは分かっていたが、まぁ、これも腐れ縁、仕方ないだろう。

 奥さんが子供のオムツ替えに行き、椎名と穂積は昼飯を買いに行列に並び、俺は場所取りでふたテーブルに陣取り座っている時だった。
目の前を男と腕を組み立川が通り過ぎていく。

あいつが立川の彼氏か。

立川は、社外の男だと言っていたが、俺はその男には見覚えがあった。
二つ上のフロアの開発だか企画だかの部署にいる男だ。

社内恋愛だったのか。

あの頃からずっと続いてるらしいから、かれこれ三、四年になるはず。
このままだとそろそろ結婚という話になってもおかしくはない。

俺もそろそろ諦め時かな。
いい歳だし。

そうは思っても、理屈で諦められるなら、三十過ぎて何年も片思いなんてしてないわけで…

俺は結局、諦めきれないまま、現在に至っている。

今、思えば、あの時、あんな奴相手に諦めなくて良かった。

何年付き合っていようと、絶対、俺の方が晶のことを愛してる。
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