晴れ所により雷雨、所により告白【続編完結】
あ、その話題は…

内心焦る私を他所に、披露宴からお酒を飲んでいる涼香は、気が大きくなってるのか、遠慮なくぐいぐい来る。

すると、龍は予想に反して、

「ああ。」

とあっさり認めた。

え? どういうこと?

「あれ?
 今まで、誰が聞いても認めてません
 でしたよね?
 どうしたんですか?」

不思議そうに芹那が尋ねる。

っていうか、私も知りたい。

「別に隠してたわけじゃない。
 でも、こんな話、仕事中にする話題じゃ
 ないだろ?
 俺は、プライベートな話はプライベートな
 時間にするべきだと思ってるからな。」

ああ!!
そういうことかぁ。

そのあと、その場にいる同期から、質問攻めに遭い、冷やかされたのは言うまでもない。


 二次会のゲームが始まり、同期もわらわらと司会者に誘われるように散っていく中で、芹那が声を潜めて言う。

「それにしてもさ、
 雪菜、知ってるのかな?」

ん?

「何を?」

「智也って、いろんな女に手を出して、
 今までに何度も揉めてるのよ。」

「え?」

嘘!?
知らない、そんなの。

「私も、2年くらい前、経理の新人ちゃんに
 手を出して、資料室で修羅場になってる
 とこ、見たし。」

「嘘…… 」

浮気って、雪菜だけじゃなかったの?
っていうか、そもそも私って、智也にとってちゃんと本命だった?
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