晴れ所により雷雨、所により告白【続編完結】
幸せに…
 それから3ヶ月後の12月。
私たちは、結婚式を挙げた。

 グレーのフロックコートを身に纏った龍は、そのスタイルの良さも相まって、すごくかっこいい。
こんな素敵な人が私の旦那様になるなんて…

 私は緊張で足を震わせながら、父と共にバージンロードを龍に向かって歩いていく。
父の元を離れ、龍の腕を取った時、龍はこっそり囁いてくれた。

「晶、すっごく綺麗だ。」

それだけで涙がこぼれそうになる。
式はまだこれからだというのに。


その後、永遠の愛を誓い、感極まった私は、誓いのキスの途中でついに一筋の涙をこぼしてしまった。
化粧が崩れるから、絶対泣かないって決めてたのに。


 結婚式の後は、披露宴。
本当は雪菜にも招待状を送って、出席の返事をもらってたんだけど、昨日、出産予定日より二週間早く破水してしまい、入院してしまった。

無事、元気な赤ちゃんを産んでくれますように。

そんなことを祈りながら、披露宴はつつがなく終了した。


 二次会では、同じ課のメンバーが全員出席してくれた。

「課長! ずるいですよ。
 俺が晶ちゃんのこと、好きなの知ってて
 横からかっさらっていくなんて。
 課長、全然興味なさそうな顔してたじゃ
 ないですか!」

酒に酔った林さんが絡みに来た。

私はどんな顔をしていいのか分からなくて、隣の龍を見ると、苦笑する龍と目が合った。
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