15年目の小さな試練
そして、入学5日目の今日は、大学全体のウェルカムパーティと、部活・サークル紹介。他にも学際実行委員などの紹介もあったりして、大学のキャンパスはちょっとしたお祭りみたいな感じになっていた。
必須参加とは言われていないけど、部活やサークルなんかが一堂に会するから、新入生のほとんどは来ているんじゃないかな?
私だって部活もサークルもする予定はなかったけど、それでも平日だったし、何となく来てしまったもの。
「ハル、大丈夫? 疲れてない?」
「ん。大丈夫だよ?」
各教室では色んな部活やサークルが、普段の活動の様子を見せてくれたり、動画や写真で活動を紹介してくれたり。
入る予定がなくても、見ているだけで結構面白い。
ただ、とにかく人がすごい。そして呼び込みもすごくて圧倒されてしまう。
まるで学園祭の日みたいな人混みの中、先輩方の元気な声が飛び交っていた。
「そろそろ帰ろうか?」
「カナはもういいの?」
「うん。入らないし、見るだけなら、もう充分楽しんだ」
カナはにこりと笑って、わたしの肩を抱いて引き寄せる。その瞬間、周りを見ることなく通り過ぎる4~5人の学生たち。
「危ないよな」
とカナはつぶやくけど、突っかかるようなことはしない。
そのままやり過ごすと、今度はわたしの手を取りゆっくりと歩き出した。
必須参加とは言われていないけど、部活やサークルなんかが一堂に会するから、新入生のほとんどは来ているんじゃないかな?
私だって部活もサークルもする予定はなかったけど、それでも平日だったし、何となく来てしまったもの。
「ハル、大丈夫? 疲れてない?」
「ん。大丈夫だよ?」
各教室では色んな部活やサークルが、普段の活動の様子を見せてくれたり、動画や写真で活動を紹介してくれたり。
入る予定がなくても、見ているだけで結構面白い。
ただ、とにかく人がすごい。そして呼び込みもすごくて圧倒されてしまう。
まるで学園祭の日みたいな人混みの中、先輩方の元気な声が飛び交っていた。
「そろそろ帰ろうか?」
「カナはもういいの?」
「うん。入らないし、見るだけなら、もう充分楽しんだ」
カナはにこりと笑って、わたしの肩を抱いて引き寄せる。その瞬間、周りを見ることなく通り過ぎる4~5人の学生たち。
「危ないよな」
とカナはつぶやくけど、突っかかるようなことはしない。
そのままやり過ごすと、今度はわたしの手を取りゆっくりと歩き出した。