同期は蓋を開けたら溺愛でした

 シャワーでさっぱりして出てくるとトーストが焼いてあって私にホットミルク、大友にはコーヒーが用意されている。

「雄は、案外マメだよね〜」

「案外は余分」

「見た目、亭主関白を絵に描いたよう」

「そう?」

 いつもの場所に座る大友の隣に私も腰を下ろす。

「ま、こんなのお前にだけだけどな」

「は?」

「鈍感すぎるにもほどがあるだろ。アパートに入れるのはお前だけだし」

 驚きで、取ろうとしたトーストを皿に落とす。

「それは、彼女を泊まらせると私が気にするし、そういうのは外で済ませるとか、なんとか……」

「だ、か、ら。女を泊まらせるより、お前を泊まらせたいの。俺は」

 だ、か、ら。って強調されても、納得できるわけがない。

 それに聞き捨てならない。
 女を泊まらせるよりの、女の分類に私は入っていないわけ? 女じゃないって?

「ほら。ぼやっとしてると遅れるぞ。一回、帰ってから出社するんだろ」

「う、うん」

 モヤモヤする気持ちは有耶無耶にされ、急いで朝食を口に押し込むと追い出されるように大友の家を出た。


< 10 / 319 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop