同期は蓋を開けたら溺愛でした

「恵麻」

「んー。まだ眠いー」

「2秒で起きなかったら鼻つまむ」

「ふがっ」

 2秒待たれないまま、鼻をつままれて目を覚ます。

「シャワー浴びてこい」

「ん」

 眠い体を引きずりながら、バスルームへ。

 熱いシャワーを浴びながら、次第に覚醒して、小さくガッツポーズをする。

「よしっ。泊まっても何もなし!」

 やっぱり昨日の大友はどうかしていた。
 私たちに甘い関係など存在しない。

「着替え、置いとくぞー」

「はーい」

 よく泊まりに来ているから服や化粧品を置いていいと言われていた。
 でも、それはさすがに彼女に勘違いされるのが嫌で、いつも大友のを借りている。


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