同期は蓋を開けたら溺愛でした

 口に入れられた親子丼は、ただのコンビニ弁当のはずなのに優しい味がする。
 大友の甘やかしに素直になれなくて憎まれ口を続行する。

「食べなくても、ダイエットできてちょうどいい」

「は? 必要ないだろ。軽過ぎだったぞ」

 大友の口を滑らせた発言に私はむくれる。

「抱き上げてベッドに運んだりして、エッチ!」

「は? 勘弁してくれよ」

 再び頭を抱える大友に私は重ねて憎まれ口をたたく。

「運んだところで、お前には何も感じないとでも言い……たいん……でしょ」

 さっきまで笑い合っていたのに、真剣な瞳が私を射抜く。

「そんなわけないだろ。それこそいい加減にしろよ」

 プイッと目をそらす大友にホッと息をつき、自分の胸元の服を掴む。
 たまに見せる大友の男の顔を見ると胸が苦しい。

「なあ。俺のこと大事って、もう一回お前の口から聞きたい」

「はい?」

 背けていた顔を私の方へ向け、大友は甘い声を出す。

「お前が弱ってる時に返事は聞きたくないけど、前に言ってたろ。俺が大事だから簡単に返事できないって」

 大友は手を伸ばし、私の頬に流れていた髪の毛を耳にかける。
 頬に僅かに触れる指先がくすぐったい。

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