同期は蓋を開けたら溺愛でした
ただ、里美に言われた言葉が頭を巡って声になって外に出る。
「私の前では弱ってるところ見せてないんじゃないって里美に言われてショックだった」
大友は何も答えてくれない。
「ごめん。無理させてたんだよね」
「もうやめよう」
そう言って立ち上がってキッチンの方へ歩いていく。
手にしていたビールは大友も開けなかったようで、冷蔵庫に戻している。
戻し終えても私に背を向けてキッチンに立ったまま、こちらに来ようとはしない。
同じ部屋にいるはずなのに、大友との距離が遠く感じて胸が痛い。
それでもどうにか疑問を口にする。
「やめるって、何を」
「こんなの恵麻らしくない」
「私らしいって、何」
「無邪気で無神経で中身小学生みたいな」
冷ややかな声は相容れない距離を感じて、大友の後ろ姿さえも見つめるのが苦しい。