同期は蓋を開けたら溺愛でした

 愕然とする大友へ続けて言う。

「それで、アパートに帰るたびに思い出して赤面すればいいんだ」

「お前、そういう理由で」

「キス、しよ?」

 目を見開いて、大友は頭に当てていた片手で顔を覆う。

「俺たち喧嘩してるよな」

「うん。だから仲直りのチュー?」

「バッ……」

「馬鹿? 馬鹿でいいよ。大友と喧嘩してるの、もう嫌だもん」

 顔を近づけると、体を揺らす大友の唇にそっと自分の唇を重ねる。

「お酒くさーい」

 わざとふざけた声を上げると、大友は不貞腐れたように顔を背ける。

「だったら、近寄らなきゃいいだろ」

 腕で顔全体を隠そうとして、何かを思い出したのかハタと動きを止め、質問を寄越す。

「ちょっと待て。俺、昨日、何もしてないよな」

「何が?」

「その、変なこと、っていうか」

「変なことって突然抱きしめたり、勝手に首すじを舐めたり、服の下に……」

「ちょ、ちょっと待った! 嘘、だろ」

 焦ったような声を上げ、揺れる瞳をこちらに向ける。
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