同期は蓋を開けたら溺愛でした

「嘘じゃないよ。酔って記憶ないなんて信じられなーい」

「おい。記憶がないとは言ってないだろ」

 焦る大友がなんだかおかしくて、笑えそうになる気持ちを抑えてフンと顔を背ける。

「酔ってない時も同じことしたじゃない」

「それは、そう、だけど。酔ってる時はダメだろ」

「私からしたら前のシラフの時の方がダメだったよ」

「それは、そう……」

 頬をむくれさせ、大友を睨みつけると白々しく目をそらす。

 大友がこちらから目をそらした隙をついてもう一度唇を重ねた。

「なっ。だから不意打ちマズイから」

「何がマズイの?」

「歯止めが効かなくなったらどうするんだよ」

 不満げに言われ、私は平然と答える。

「いいよ。別に」

「ダメだろ。震えてたくせに」

「いいよ。震えても怖がっても大友となら」

「無責任な発言するな」

「無責任じゃない」

「言質、取ったからな?」

 大友は不貞腐れたような声を出して腕の中に私を引き入れた。
 私も大友の体に腕を回して抱きついた。

 やっと大友が側にいる実感が湧いて鼻の奥がツンとする。

 そのまま、心地よい温もりの中でいつの間にか眠ってしまっていた。


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