同期は蓋を開けたら溺愛でした
「雄大さんの周りでチョロチョロしないでくださらない?」
チョロチョロも何も、大友とは職場が同じだから会社で一緒にいるなと私に言われても困ってしまう。
もちろん彼女は私生活についてを言っているのだろうけど、そもそも『元彼女』に言われる筋合いはないし、大友の話では大友が振られたはずだ。
振った男に未練でも?
そう言いたい言葉を飲み込んだ。
「付き合っていた時に約束していたデートを断られたの。ご存じかしら」
知らないよ、そんなこと。
そう言わせない雰囲気と、何より質問したくせに答えさせる気はないのか、彼女は息もつかずに続ける。
「お仕事、お忙しいんですね。私は気にしないでくださいって返したら、あなたが恋人に振られたらしくて心配だから飲みに行ってくる。だそうよ」
水野さんと付き合っていた頃だとすれば、その時は大友の勘違いで、ただ恋人と喧嘩をしただけだ。
でも確かに指摘された通り、私は水野さんが大友と付き合っている時に飲みに行った。