同期は蓋を開けたら溺愛でした

「恵麻の性格からして、明日になると仕事モードに入って上の空になる想像がつく」

「そ、そうかな」

「ああ。企画が通った時は浮かれて飲みに行くのにな。で、散々飲んだくせに、次の日には通った企画の改善案を考え始めるんだ。そうなると名前を呼ぼうと何しようと反応ナシ」

 少し不満げに聞こえて「あの、ごめん?」と一応謝ってみる。

「慣れてるから放っておくし」

 無慈悲な回答が返ってきて、ひどい物言いだと思いつつ、きっとそれが私が大友に気を遣わない一番の距離感なんだとも思った。

「だから、今日は今後会えない分、充電しておく」

「なにを?」

「恵麻を、に決まってるだろ」

 同期の顔から急に恋人の顔をして、手を取った。
 繋がれる指先から熱を帯びて体が熱くなる。

「また、離れられなくなっちゃうよ」

「離れなきゃいいだろ」

 握った手を口元に持ち上げる大友は目をそっと閉じて、手の甲に口付けた。


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