同期は蓋を開けたら溺愛でした

 手が伸びて、頬に触れられるとたちまち恥ずかしくなって顔を俯かせる。

「会う度にリセットなのも、もどかしいけど、かわいいよな」

 もどかしいとかわいいがセットにされる状況に、私は落ち着かない。

「リセット?」

「うん。俺との仲。際どい濃厚なキスとかしたはずなのにな」

「それは、雰囲気に酔ってしまったというか……」

「また酔ってみる?」

 頬に触れる手は耳に触れ、体を揺らす。

「耳、弱いのがまた……本当に恵麻って……」

 ゆっくりと顔が近づいてきて、ドキドキと鼓動が速まる。

 私はグッと両腕を突き出して、大友を押しのけた。

「なに?」

 怪訝な声を出す大友に精一杯、訴える。

「お、風呂に行ってきます」

「どうして敬語?」

「行ってきます!」

 断言して立ち上がると腕を引かれて引き戻される。

「少しだけ。な?」

 後ろから腕に抱かれ、鼓動はこれでもかと速くなる。

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