同期は蓋を開けたら溺愛でした
「おはよう」
「おはよう、ございます」
「お前って裏切らないよな」
まぶしい光の中で大友は意地悪な顔を向ける。
「あ、の……」
「俺が風呂から出ると爆睡」
「はい」
私はかしこまって大友の話を聞く。
するとプッと吹き出した大友が「寝癖のついた腑抜けた面で、神妙な顔してると笑える」と頭をかき回した。
「顔洗って、歯磨いてこい」
「……キス、するから?」
目を見開いた大友が目を細めて笑う。
「そういう理由でもいいけど、出掛ける準備しろ。うかうかしてると昼飯も食い損ねるぞ」
せっつかれて急いで洗面所へ向かった。