同期は蓋を開けたら溺愛でした

「でも、よかった」

「なにが?」

「その時はそこまで考えが及ばないくらい気持ちが急いていたから、なにもかもを晒して。嫌になったのかと心配しなかったわけじゃない」

「ん? どういう……」

 頭に疑問符を浮かべる私は手を掴まれ、シャツの上から胸元へいざなわれた。
 厚い胸板に触れ、ドキンと心臓が跳ね上がる。

「やっぱり痩せたやつがいいって言われたら、俺は敵わない」

「そんなこと、そんなことないよ」

「ああ。うん」

 ははっと軽い笑いをこぼした大友が「女々しくて安心した?」と自虐的に言った。

 私は大友に抱きついて、顔を左右に振る。

「多分、雄が太ってても痩せてても、関係ないと思う」

「そう」

「でも、その、裸はドキドキするから、その……」

「ああ。うん。俺も恵麻の裸はドキドキする」

「もう! バカ!」

 むくれると見つめ合って、吹き出すと笑い合った。


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