孤独な私が愛を見つけたら
「…はい。」

ちゃんと話せるのだろうか…、ちらっとそんな思いがかすめた。

「大丈夫です。じっくりと聞きますから。」

吉田さんは振り返って私にうなずくと、店の中に入っていった。

私は慌ててその後を追う。

そこは和風の創作料理の店。

香織さんと3人で行った洋食屋とは全く雰囲気が違う。

こないだは大人の少し気取ったお店。

今日は温かな優しさがあふれた空間だった。

「こないだは少し背伸びをしました。」

吉田さんは照れくさそうに笑う。

「佐奈さんならこういう所の方が好みかなって、段々分かってきました。」

そして首をかしげて、私を見つめた。

「それは4人で一緒に出掛けるようになって、分かって来た事なんですけどね。」

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