孤独な私が愛を見つけたら
「どうしたんだ?もう遅いぞ。」

私は何気に時計を見上げた。

そろそろ日にちが変わる頃。

「大失敗しちゃいました…。」

私は疲れ切った表情に無理に笑顔を作った。

「また三井の指示が分かりにくかったのか?」

坂下さんのセリフが棒読みに聞こえる。

「いいえ、私が悪いんです。私が…。」

自分が情けなく感じて、思わず顔を伏せた。

そして少しの沈黙の後…。

「…佐奈は…、吉田さんを選んだんだろう?」

思いがけない坂下さんの言葉に、顔を上げることが出来ない。

私は言葉を発する事が出来ないでいた。

「…昨晩、佐奈のアパートの前で…、吉田さんと二人でいるのを見かけた。」

< 152 / 170 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop