交わることはない

赤ちゃん①☆☆

七湊は、その朝から
なんだか良くわからないが
体調が安定していなかった。
そんな七湊に遥は
「七湊、どうした?」
「う~ん、良くわからないけど
体調?が、少し・・・」
と、言うと
会社に行かないとか
病院に行くよとか
騒いでいる遥に
「遥、お義母さんに連絡するから
大丈夫だよ。
何かあったら、もちろん遥にも
直ぐに連絡する。
お母さんも帰国しているし。」
と、何度も言うと
遥は、やっと、わかったと
言って会社に出社する····
「かならず、直ぐに連絡してよ。」
と、言って唇にキスをして
心配そうにしながら出掛けた。

遥を送り出してから
流しの片付け
掃除、洗濯をして干そうかな・・
「いた~い、うっ・・・」
少し壁に持たれて
痛みを乗り越える
痛みが和らぐと
お母さんとお義母さんに連絡した。

お義母さんは、直ぐにきてくれて
私をソファーに座らせて
間隔を測ってと言ってから
洗濯物を干してくれた。
「今日は、浴室に干して乾燥かけるね」
と、いってくれた。

20分間隔になった時
病院に電話をして
病院にお義母さんと向かう。

遥とお母さんとは、病院で落ち合う
病院の前に車が着くと
遥が私を抱き上げた。
「遥、ごめんね。仕事中に。」
「バカっ、七湊の方が大事に
決まってるだろ。
会社は、親父がいるから問題ない。」
「うふっ、あり・・がと・・う・」
七湊は、痛みが押し寄せてきて
眉間にシワを寄せていた
「七湊っ、七湊っ」
遥の心配する声
「七湊、大丈夫よ。
遥君、まだ大丈夫だから。」
「おっ、かあ・・さんっ」
みのりもあすかも一緒に病院へ。

七湊は、子宮口の開きを診てもらい
分娩室に移動する。

遥は、七湊を直ぐに抱き抱えようとして
看護師さんに
「ご主人、子宮口をもう少し
開いた方が良いので歩きましょうか?」
「でもっ」
と、言う遥に
「はるっ、だいじょうぶだから、ねっ」
と、七湊。

痛がる七湊を見るのも辛く
遥は、自分が抱いていった方が
七湊が楽だと思うが・・・
普通なら直ぐに着く距離なのに
分娩室まで、道のりが長く
七湊は、休憩しながら進む。

やっと、分娩室に着くと
いろんな器械をつけられて
先生が入ってきた
「さぁ、赤ちゃんがでてくるよ
   大沢さん、頑張りましょうね。」
と、先生の声に七湊は頷いた。

そこに、遥が着替えて入ってきて
七湊の汗を拭いたり
腰を撫でたりした。

なんども、なんども
いきみを繰り返し
「次に波がきたら、一気にいきましょう。」
と、先生に
「いまだよ」
「うううーっ、うううーっ うわぁっ!!」
「オギャア、オギャア」
「綺麗な顔の男の子よ。
   おめでとうございます。」
と、私の胸にのせてくれた。
「わぁ、かわいい
かわいいねっ、遥。」
「・・・・・・・」
遥は、涙を瞳にいっぱいためながら
うん、うん、と頷いていた。
それから、ちびさんと私にキスをして
「七湊っ、ありがとう
ちび、産まれてくれてありがとう。」
と、言った。
「では、パパにも抱いてもらってから
きれいにしようね。」
と、看護師さんに言われて
ちびを抱き締めて
遥は、また、ポロポロと涙を流した。

赤ちゃんは、新生児室で
みんなとご対面・・・・

七湊が病室にくるまで
遥も、みんなと一緒に赤ちゃんを見ていた。
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