交わることはない

東吾☆☆

弁護士をやっていて
弁護士の仕事に誇りを持っている
クライアントの意向は、
必ずに行うと信念でやってきた
そんな自分が、まさか
自分の妻に対して
何もわかってなかったなんて・・

もちろん、みのりを愛して
この人と共に生きて行きたいと
思って結婚した。

お互いに仕事があり
忙しいのもわかっていて
結婚したはずなのに····

年月が過ぎると
全てが風化していったのだろうか
今でも、みのりや七湊を大切に
思っている
だが、あの頃のように
彼のように、
みのりしか見えなくて
好きでたまらない、
抱かないとたまらない
と、言う熱い思いはない。

共に生きて行けたらよい
と、思っていた・・・
いや、何も思って・・なかった
妻・・みのり・・
ではなく、家族がいる
と言う事実ある・・だけ。

だから、大切にもしないし
居て当たり前の感覚しかなくて・・
あんな、言い方しか
できなかったんだ。

金銭的には、なに不自由なく
やってきたが
心がかけ離れていたんだなぁ

俺がもう一度やり直させて
欲しいといっても
もう、無理だとわかっていた。

ただ・・みのりの
今からが幸せであって欲しいと
祈るしか・・ない。
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