極上御曹司のヘタレな盲愛
「どうした…?気分が悪くなったのか?」
不意に声がしてビクッとなる。
「ううん!なんでもない!大丈夫!歯磨きしてただけ!」
バスルームの扉にもたれて立つ大河の横をすり抜けてベッドルームに戻り、キングサイズのベッドの端っこに潜り込んだ。
「桃…」
「…おやすみなさい…」
「桃…!」
「ふぎゃッ!」
大河にシーツと上掛けを剥ぎ取られ、体ごと大河の方に向かされて鼻をギュッとつままれた!
お…怒ってるの…?
「いヒャい!はなひて!取れちゃうよ!」
鼻が取れちゃう!
「ふん!離すか!お前が俺の目を見ようとしない時は、大抵ロクでもない事を考えているんだ。
さあ、吐け!一体、何をウジウジ考えているんだよ!」
首を横に振りたいけれど、振ったら鼻が取れちゃう!
涙目でしばらく大河の顔を見るけれど、手を離してはくれない…。
「ゔ〜…言う……言うから、はなひて…」
渋々そう言うと、ようやく大河の手が鼻から離れた。
大河は私を腕の中に閉じ込めると、俯こうとする私の顎に手を添え、グッと顔を上げさせた。
「さあ、言えよ」
「言っても…引かないでくれる…?」
「引いたりしないから…。俺は、桃が何を言ったって引いたりはしないよ…」
もう…恥ずかしいけど言ってしまおう…。
「…あのね…私…大河の事が…好き過ぎて…困ってる…。
大河が水島に戻ってから、凄く忙しいのはわかっているの…。大変そうで心配だけど、楽しそうにお仕事をしてる大河を見てると、私も嬉しい。
でも…好き過ぎて…本当はもっと傍に居たい、ずっとくっついてたいって思っちゃう…。
私が寝た後、大河がベッドを抜け出してお仕事をしに書斎に入っちゃうのも、本当は寂しい…。
なんで…なんでこんなにも寂しくて不安なのかなって考えたら…。
…私の記憶はまだ戻っていなくて…。
入籍した時のことも…大河と…結ばれた時の事も…まだ全然、思い出せないの…。
だから…っ!大河とちゃんと結ばれて…入籍した…記憶を失う前の自分に…嫉妬なんかしたりして…。
ほんと…馬鹿みたいって思うのにっ…!
こうやって結婚式を挙げてさえも…ちゃんと結婚した気がしなくて…まだなんか夢を見ているみたいで…。
だから…お願い大河…。私を…。私…大河と……んっ!」
最後までは言わせてもらえなかった…。
降ってきた長いキスの後にそっと目を開けると…。
耳を赤くした大河が嬉しさを隠しきれないという顔をして微笑んでいた。
不意に声がしてビクッとなる。
「ううん!なんでもない!大丈夫!歯磨きしてただけ!」
バスルームの扉にもたれて立つ大河の横をすり抜けてベッドルームに戻り、キングサイズのベッドの端っこに潜り込んだ。
「桃…」
「…おやすみなさい…」
「桃…!」
「ふぎゃッ!」
大河にシーツと上掛けを剥ぎ取られ、体ごと大河の方に向かされて鼻をギュッとつままれた!
お…怒ってるの…?
「いヒャい!はなひて!取れちゃうよ!」
鼻が取れちゃう!
「ふん!離すか!お前が俺の目を見ようとしない時は、大抵ロクでもない事を考えているんだ。
さあ、吐け!一体、何をウジウジ考えているんだよ!」
首を横に振りたいけれど、振ったら鼻が取れちゃう!
涙目でしばらく大河の顔を見るけれど、手を離してはくれない…。
「ゔ〜…言う……言うから、はなひて…」
渋々そう言うと、ようやく大河の手が鼻から離れた。
大河は私を腕の中に閉じ込めると、俯こうとする私の顎に手を添え、グッと顔を上げさせた。
「さあ、言えよ」
「言っても…引かないでくれる…?」
「引いたりしないから…。俺は、桃が何を言ったって引いたりはしないよ…」
もう…恥ずかしいけど言ってしまおう…。
「…あのね…私…大河の事が…好き過ぎて…困ってる…。
大河が水島に戻ってから、凄く忙しいのはわかっているの…。大変そうで心配だけど、楽しそうにお仕事をしてる大河を見てると、私も嬉しい。
でも…好き過ぎて…本当はもっと傍に居たい、ずっとくっついてたいって思っちゃう…。
私が寝た後、大河がベッドを抜け出してお仕事をしに書斎に入っちゃうのも、本当は寂しい…。
なんで…なんでこんなにも寂しくて不安なのかなって考えたら…。
…私の記憶はまだ戻っていなくて…。
入籍した時のことも…大河と…結ばれた時の事も…まだ全然、思い出せないの…。
だから…っ!大河とちゃんと結ばれて…入籍した…記憶を失う前の自分に…嫉妬なんかしたりして…。
ほんと…馬鹿みたいって思うのにっ…!
こうやって結婚式を挙げてさえも…ちゃんと結婚した気がしなくて…まだなんか夢を見ているみたいで…。
だから…お願い大河…。私を…。私…大河と……んっ!」
最後までは言わせてもらえなかった…。
降ってきた長いキスの後にそっと目を開けると…。
耳を赤くした大河が嬉しさを隠しきれないという顔をして微笑んでいた。