溺愛依存~極上御曹司は住み込み秘書を所望する~
『こんな高価な物はいただけません』と言って、ジュエリーケースを返した方がいい。そう思ったものの、中身を見てもいないのに『高価な物』と断言するのはおかしいような気がしてしまう。
どうしよう……。
手元にあるプレゼントを見つめながら頭を悩ませていると、彼がジュエリーケースを手に取った。
「……っ!」
ハッと息を飲む私の前で、彼がケースの蓋をすばやく開ける。
中にはパールの一連ネックレスが収められていた。その艶やかな光を放つパールの美しさに、目を奪われてしまう。
「雨宮さん、後ろ向いて」
彼がジュエリーケースからパールのネックレスを取り出す。
「……はい」
この期に及んでプレゼントを拒むのは失礼なような気がして、素直に従った。
今日は華やかなパーティーに合うようにと、普段は下ろしている髪をクルリとねじってバレッタで留めている。
あらわになったうなじに彼の指先が軽く触れたあとに、パールのひんやりとした感触が首元に伝わった。
心臓がドキドキと高鳴るのは、彼の温もりを感じたからなのか、綺麗なパールのネックレスを身に着けた高揚感のせいなのかわからない。
「雨宮さん、こっち向いて」
「……はい」
次第に頬が熱を帯びていくのを自覚しながら、ネックレスを留めてくれた彼と向き合った。