溺愛依存~極上御曹司は住み込み秘書を所望する~

ホテル・グランディオ東京の正面玄関に横づけされた社用車から降りてロビーに入る。

高い天井にはシャンデリアがキラキラと輝き、夏の代表花であるひまわりを使ったロビー装花はとても豪華で目が釘づけになってしまう。

非日常空間が広がる優雅なホテル・グランディオ東京のロビーに見惚れていると、専務に声をかけられた。

「雨宮さん、こっち」

「あ、はい。すみません」

私と違い、彼は高級な場に慣れている。野暮ったい自分を恥ずかしく思いながら、脇目も振らずに足を進める彼のあとについて行き、受付を済ませた。

創立記念を祝うスタンドフラワーで埋め尽くされた通路を通って会場に足を踏み入れれば、前方のステージには『ヤマギシフーズ株式会社創立六十周年記念パーティー』と書かれたボードが掲げられているのが目に入る。

お祝いムードでいっぱいのなか、隣にいる彼が腰を屈めた。

「今、会場に入ってきた男性は旭(あさひ)食品の旭川(あさひかわ)会長。これから挨拶に行くから」

「はい」

私の耳元でささやいた彼の視線の先を追うと、そこには白髪の男性の姿があった。

旭食品株式会社といえば、各種食品の製造販売を手がける大手企業だ。

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