友達の好きな人
しばらく裕太とのLINEは続き段々としっかりした内容で話す事が多くなった。

正直私の気持ちももう分からなくなっていた。

愛菜が大切だからこれ以上もうやめてくれって思う日々。

ある日突然愛菜が

「萌、もう私裕太の事好きじゃなくなっちゃった」

って笑いながら報告されたんだ。

「え?」

私はよく分からず聞き返したら愛菜は

「なんか話して楽しくなくて冷めちゃった、萌の為じゃないからね?私が本気で冷めたか

ら伝えただけ」

といつものように愛菜は私に笑顔で伝えてくれた。

私も思っている気持ちを嘘偽りなく伝えた。

「私裕太の事好きかって聞かれたら分からないけど、LINEしてて楽しいって思っちゃって

る。でも愛菜が大切だからずっとそう思わないようにしてた、ごめん」

そう伝えた。すると愛菜は

「何?私が萌の為に身を引いたと思ってるの?そんな事私はしないよ。さっきも言ったけ

ど私が冷めたからもう好きじゃないって言ってるの、わかった?萌が裕太の事好きになっ

たからって私は友達なんてやめたりしないし友達として1番応援しようって思うよ。

だから自分の気持ちに素直になって、私の事沢山背中押してくれたんだから次は私の番だ

ね。私の事頼っていいんだからね。さんこいちなんでしょ!」

私は愛菜の言葉を聞いてなぜか涙が止まらなかった。愛菜みたいな素敵な心を持った人と

友達になれて心から良かったって思えた。愛菜ありがとう。

この日のおかげでもっと愛菜のことがわかった気がした。ありがとう神様。
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