愛してる。これからもずっと。




気がつけば夕方で……
夕飯を食べることになった。私が作ると申し出たが遥はあまり料理が得意じゃないでしよ?なんて言って夕飯を作ってくれた。




この時、私は自分の名を彼が自然に呼ぶものだから……自分が名乗ったかどうか…この時は…深く考えなかった。





夕飯が出来上がり彼と向かい合って座る。



「彼女さんの食器ですか?可愛いですね!」


「彼女……というか……奥さんのかな」



「え、奥様の!?私……ここにいていいんですか?奥様に誤解されてしまう……すぐ出ていきますね!」




ご飯は食べますけど。なんて言って急いで食べようとしたが……彼にとめられる。




「大丈夫だから、気にしなくていいよ。」



「でも……」



「大丈夫。言いきれる。彼女は何があっても俺を信じてくれるから。俺も、彼女を信じてる。」




そういう彼の目に少しチクッとする。なぜだか分からないが……すごく、辛くなった。




「あ、そうだ。彼方って呼んでよ。」



「え?」



「一ノ瀬さんより彼方て呼んでくれた方がホットするから」



「彼方……さん?」



私がそう呼べば彼は嬉しそうに、笑った。それが何故かとても嬉しくて……私までつられて微笑んだ。




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