空に向かって


「もう服きていいいぞ」

本をパタンと閉じると、脱いだカッターシャツを投げてよこす。

荒い、荒いぞこの男。


カッターシャツのボタンを留めて、診察台に座り直すと、松田は言った。






「一度大きな病院で診てもらえ」





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